読みもの

エゴグラムとは?5本の棒の読み方と、無料で受けられる場所

金子書房と厚生労働省「こころの耳」の公開ページを引きながら整理しました

最終更新日: 2026-10-07

TEG は金子書房の商標又は登録商標です

TEGは株式会社金子書房の商標又は登録商標です(同社のページの表記)。診断ナビは同社、厚生労働省、NPO法人日本交流分析協会のいずれとも関係がありません。このページはエゴグラムの説明で、当サイトにエゴグラムの検査はありません。

手元の紙に、5本の棒グラフが並んでいる。いちばん高いのはどれで、いちばん低いのはどれか。会社の研修や学校の授業でエゴグラムを受けると、結果はこの形で返ってきます。

このページは、その棒を1本ずつ、日常の場面で読むためのものです。無料で受け直せる場所は、5つ目の見出しにまとめました。

エゴグラムとは

エゴグラムは、人の中にある5つの「自分」のエネルギーの量を、棒グラフにして並べて見るものです。検査を出している金子書房の紹介ページは、アメリカのエリック・バーンが創始した交流分析理論に基づくもの、としたうえで、こう説明しています。

「ジョン・M・デュセイが考案したもので、5つの自我状態のエネルギー量を棒グラフで表し、性格特性と行動パターンをみるものです」

交流分析は、人と人のやりとりを見る理論です。人の中には「親」「大人」「子ども」の3つの自分がいると考えます。親と子どもはさらに2つずつに分かれるので、自我状態は全部で5つになります。考案者の J. M. Dusay の論文(1972年)の題名には、Egograms という語が出てきます。

エゴグラムは検査の名前というより、5本の棒で表す見せ方の名前です。質問を作った団体は、東京大学医学部の研究会や日本交流分析協会など、いくつもあります。質問も採点も別々なので、別の質問紙で出た棒どうしを、同じものさしで比べられるとは考えないほうが安全です。

5本の棒が表すもの

5本の棒は、親の自分が2つ、大人の自分が1つ、子どもの自分が2つです。名前は交流分析の用語で、金子書房の紹介ページにもほぼ同じ呼び名が並んでいます。表では、その自分の出番が多くなる場面を、当サイトの言葉で書きました。

棒呼び名出番が多くなる場面
CP批判的な親約束やルールを守らせたいとき。「こうするべき」が口に出るとき
NP養育的な親人の世話を焼くとき。相手の様子が気になって声をかけるとき
A大人事実を集めて、落ち着いて考えるとき。数字や日付を確かめるとき
FC自由な子ども好き・楽しいで動くとき。思ったことがそのまま顔や声に出るとき
AC順応した子ども相手に合わせて、言いたいことをのみ込むとき。空気を見て動くとき

金子書房の紹介ページは、5つの自我状態の「バランス」から性格特性と行動パターンを見る、と書いています。どの棒も、そのバランスを見るための一部です。高いほどよい、低いほど悪い、という並べ方ではありません。

棒の高い・低いの読み方

棒の高さは、その自分が日常で顔を出す多さの目安として読みます。1本ずつ、場面で見てみます。

  • CP が高いと、待ち合わせや提出の期限に自分の基準があり、守らない人にひと言いたくなります。低いと、細かい決まりは流せる一方、期限があいまいなまま進むことがあります。
  • NP が高いと、後輩の弁当が手つかずなことまで気づいて声をかけます。低いと、頼まれるまで動かず、人の世話を自分から焼くことは少なめです。
  • A が高いと、頼まれごとの前に「いつまで・どこまで」を確かめます。低いと、事実を確かめる前に、気分や勢いで返事をすることがあります。
  • FC が高いと、飲み会の幹事を面白がって引き受け、好きなことには時間を忘れます。低いと、楽しい予定でも「ちゃんと楽しめているか」が気になって、はしゃぎにくくなります。
  • AC が高いと、会議で意見を言う前に、周りの空気を見ます。低いと、空気より自分の感覚で動くので、マイペースに見えやすくなります。
5本の棒の例 CP(批判的な親)、NP(養育的な親)、A(大人)、FC(自由な子ども)、AC(順応した子ども)の5本の棒。高さは説明のための例。 5本の棒の例 CP 批判的な親 NP 養育的な親 A 大人 FC 自由な子ども AC 順応した子ども
5本の棒の高さは、読み方を説明するための例です。あなたの結果ではありません。

ここに書いた場面は、各自我状態の意味から当サイトが考えた例です。研究で確かめた結果ではありません。

形で読むときの注意

1本ずつ見たあとは、いちばん高い棒と、いちばん低い棒を並べて見ます。たとえば NP が高くて FC が低いなら、人の世話は手厚いのに、自分の「楽しい」は後回しになる場面があるかもしれない、と仮説を立てられます。仮説なので、当てはまらない部分は捨ててかまいません。

ほかの解説では、棒の形に「◯型」と名前をつけたり、パターンの一覧を並べたりしています。当サイトは、そうした型の名前と一覧を載せません。型の名前や数は、棒そのものではなく、解説する側が付けた区分だからです。

もうひとつ、棒は答えたときの状況で変わりえます。こころの耳の無料版は、答えるときに「特定の相手や状況を考えないで、直感で回答してください」と求めています。理由はページに書かれていませんが、職場の自分で答えるか、家での自分で答えるかで、同じ人でも棒の形が変わりうるから、と当サイトは読んでいます。

無料で受けられる場所

厚生労働省の働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」に、無料で受けられるエゴグラムがあります。ページには、こう書かれています。

「あなたらしさを5つの特性(CP・NP・A・FC・AC)で分析します。質問は全部で50問です。」

「このコンテンツは、NPO法人日本交流分析協会が作成した「協会版エゴグラム(KEG)」に基づいて、制作いたしました。」

答えるのにかかる時間は約5分間と、ページに書かれています。受けたあとは、結果を手元に残して、3つ目の見出しと見比べてください。当サイトはこの50問を載せておらず、採点もしません。結果の文章も写さないので、リンクだけ置きます。

医療・企業の研修・学校などで使われる検査には、東大式エゴグラムと呼ばれる「新版TEG® 3」があります。TEGは株式会社金子書房の商標又は登録商標で(同社のページの表記)、当サイトは同社と関係がありません。質問項目の数は53、主な対象は16歳以上、回答にかかる時間は10分くらいと、発行元のページに書かれています。購入できる人の条件(購入資格)と価格も、発行元のサイトに載っています。

エゴグラムとビッグファイブの違い

ビッグファイブ(性格の5因子モデル)は、外向性・協調性・誠実性・情緒安定性・開放性の5つで性格を見る考え方です。エゴグラムも5本の棒ですが、数が同じなだけで、見ているものは別です。

エゴグラムの5本は、交流分析という理論から来ています。人の中にいる親・大人・子どもの「自分」のうち、どの自分が前に出るかを見ます。ビッグファイブの5つは、性格を表す広い傾向を5つにまとめたものです。当サイトのビッグファイブの質問は、誰でも自由に使える公開の質問集(IPIP)の英語の質問を、日本語に訳したものです。

棒の名前を結んで「CP は誠実性、NP は協調性」のように対応させる表は、このページに載せません。対応表を作ると、片方の結果をもう片方の言葉に言い換えてしまうからです。別の物差しなので、片方で高かったものが、もう片方では高く出なくても、不思議ではありません。

よくある質問

エゴグラムとは何ですか?

交流分析の5つの自我状態(CP・NP・A・FC・AC)が、日常でどれくらい顔を出すかを棒グラフで見る方法です。考案したのは J. M. Dusay です。

エゴグラムの五つの自我状態とは?

親の自分が2つ(批判的な親 CP と養育的な親 NP)、大人の自分が1つ(A)、子どもの自分が2つ(自由な子ども FC と順応した子ども AC)です。

エゴグラムは信頼性が高いですか?

金子書房は「新版TEG® 3」について「信頼性・妥当性が検証され、大規模な標本で標準化されています」と書いています。ただし発行元の説明で、こころの耳の無料版は別の質問紙です。当サイトは第三者の研究の数字を確認できていないので、高いとも低いとも言いません。

エゴグラムの作成者は誰ですか?

考案者は J. M. Dusay、土台の交流分析を創始したのはエリック・バーンです(金子書房の紹介ページによる)。質問紙は団体ごとに別で、こころの耳の無料版は日本交流分析協会の協会版エゴグラム(KEG)に基づき、東大式エゴグラムは東京大学医学部の研究会が開発しました。

TEGとは何ですか?

「東大式エゴグラム」の略称で、東京大学医学部の研究会が開発した質問紙です。TEGは株式会社金子書房の商標又は登録商標です(同社のページの表記)。1984年の初版から改訂を重ね、2019年に「新版TEG® 3」が出ています。当サイトは TEG® の質問や採点表を使いません。

CPが高い人の特徴は?

批判的な親(CP)の出番が多い、と読みます。当サイトの例では、期限や約束に自分の基準があり、守らない人にひと言いたくなる場面です。低いときの場面も3つ目の見出しにあります。

出典

標準化された心理検査ではありません

診断ナビの診断は、公開されている心理尺度や理論を参考に当サイトが独自に設計した自己理解ツールです。回答内容に基づいて傾向を推定するもので、性格や能力を確定・証明するものではありません。学術的に標準化された心理検査とは異なります。

医療・臨床の検査ではありません

診断ナビの各診断は、医療行為・心理臨床上の検査・診断ではありません。心身の不調や疾患の有無を判定するものではなく、治療や受診の代わりにもなりません。