読みもの
EQ(心の知能指数)とは
EQの意味、IQとの違い、無料のEQ診断の点が何を表すのかを、論文の要旨から整理しました。
最終更新日: 2026-10-09
EQ(心の知能指数)は、自分と相手の気持ちに気づき、そのわけを考え、うまく整える力を指す言葉で、研究では感情知能(EI)と呼ばれます。1990年にサロベイとメイヤーが考え方を示し、1995年にゴールマンが一般向けの本で紹介しました。測り方には正解のある課題で測る型と自分で答える型があり、研究では2つの結果はあまり一致しません。
(2026年10月時点・論文の要旨から当サイトがまとめ)
読みものです。EQの点数は出しません
このページは読みものです。EQの点数は出しません。自分で答えて振り返る診断は、下の「当サイトのEQ診断」にあります。
EQ(感情知能)とは
EQは、自分や他人の気持ちに気づき、そのわけを考え、うまく整える力を指す言葉です。研究では「感情知能(emotional intelligence・EI)」と呼び、日本語では「心の知能指数」とも言います。もとになったのは、サロベイとメイヤーが1990年に書いた論文です。[出典: Salovey & Mayer 1990]
この論文の要旨は、感情知能を、次の3つに役立つと考えられた一連の技能として示しています。
「a set of skills hypothesized to contribute to the accurate appraisal and expression of emotion in oneself and in others, the effective regulation of emotion in self and others, and the use of feelings to motivate, plan, and achieve in one's life」
日本語にすると、自分と他人の気持ちを正確に見分けて表すこと、うまく整えること、気持ちを使って意欲を出し、計画し、成し遂げることです。要旨の言い方は「hypothesized(仮説として考えられた)」で、効果が確かめられたという意味ではありません。
この考え方を一般の読者に広めたのは、ダニエル・ゴールマンの本です。英語の原書は1995年、日本語訳は『EQ~こころの知能指数』(講談社・土屋京子訳)として1996年に出ています。[出典: 国立国会図書館サーチ・Goleman 1995(原書)]
当サイトでは、この考え方を「気づく」「わけを考える」「整える」「使う」の4つの働きに分けて説明します。これは当サイトの整理です。課題で測る感情知能を調べた研究(MacCann ら 2014)も、感情の知覚・理解・管理という複数の因子に分けて測っています。[出典: MacCann ほか 2014]
| 働き | 中身(当サイトの言い方) | 当サイトのEQ診断では |
|---|---|---|
| 気づく | 自分の気持ちと、相手の気持ちを、表情・声・言葉の選び方から拾う | 「自分の気持ちに気づく」「相手の気持ちに気づく」の2つの面に分けた |
| わけを考える | 気持ちが何から生まれ、どう混ざり、時間でどう変わるかを考える | 「気持ちのわけを考える」の面 |
| 整える | 自分の気持ちの強さを整え、相手との間の気持ちを和らげる | 「気持ちを整える」の面 |
| 使う | 気持ちを意欲や計画、行動に生かす | 面に入れていない(理由は当サイトのEQ診断の節) |
4つの働きの分け方と、右の列は当サイトの整理です。 [出典: Salovey & Mayer 1990]
「EQ」は emotional quotient(emotional intelligence quotient)の頭文字として使われる言い方です。研究の論文では「EI」と書くことが多く、当サイトが読んだ論文の題と抄録は、どれも emotional intelligence か EI と書いていました(当サイトの調べ)。
「EQ」には3つの考え方がある
「EQ」と名のつく検査は、作り手が違うと測るものも違います。O’Boyle らの2011年のメタ分析は、感情知能の研究を、客観的な課題で測る能力型、四つの枝のモデルに沿った自己評価や他者評価、そして感情に関する様々な特徴を集めた混合型の3つの流れに分けて整理しました。この解説では、同じ3つを次の呼び名で使います。[出典: O’Boyle ほか 2011]
| 考え方 | ねらい | 測り方 |
|---|---|---|
| 能力型 | 感情を見分け、理解し、扱う「能力」 | 正解のある課題に答える |
| 特性型 | 感情にまつわる性格の特徴と、自分で見た力 | 質問紙に自分で答える |
| 混合型 | 感情の力に、社会的な技能など別のものを足した考え方 | 質問紙に自分で答える |
呼び名の分け方は当サイトの整理です。
能力型の中心は、サロベイとメイヤーらの能力モデルです。感情知能を「心の力(mental ability)」として扱い、2016年にも改訂が続いています。この型の代表的な検査MSCEIT®は、正解を専門家と大勢の受検者の答えの一致で決めています。Mayer らの2003年の研究では、感情の専門家21人も標準化の受検者2,112人も同じ答えを多く選び、専門家のほうが一致の度合いが高かったと要旨にあります。[出典: Mayer ほか 2016・Mayer ほか 2003]
特性型は、Petrides と Furnham が2001年の論文で整理した考え方です。感情知能を「感情にまつわる特性と、自分で見た力の集まり」としてとらえ、性格の階層の下のほうに位置づけています。自分でどう見ているかを答えるので、結果もその人の自己認識になります。[出典: Petrides & Furnham 2001]
バーオンやゴールマンの名前と結びつけて語られるのは、感情の力に社会的な技能などを足した混合型の考え方です。当サイトは混合型の中身を一次情報で確かめていないため、ここでは名前を挙げるだけにします。
作り手ごとに別の検査なので、どれか1つが公式の「EQ検査」というわけではありません。同じ「EQ」の名前でも、どの型の検査かを先に確かめてください。
EQとIQの違いと関係
IQは、検査の成績を同じ年齢の人たちの中での位置に直して、真ん中が決まった値になるようにそろえた数です。くわしい意味は、IQの解説にまとめました。EQは、位置を表す数ではなく、気持ちの扱い方という働きの名前です。
EQの研究がIQとつながるのは、課題で測る型です。MacCann らは2014年に、大学生688人のデータで、課題で測る感情知能が、知能の階層の「2段目の因子」として一般的な知能に載るモデルを当てはめました。載りの強さを表す値はλ=.80で、抄録は感情の領域での知能の表れ方だと説明しています。[出典: MacCann ほか 2014]
「EI representing a 2nd-stratum factor that loads onto g at λ = .80」
一方、自分で答える型のEQは、知能よりも性格と重なります。くわしくは次々の節にあります。
「どちらが大事か」は、何の成果を見るかで答えが変わります。MacCann らの2020年のメタ分析(42,529人・1,246の効果量)は、感情知能と学業成績の関係をρ=.20とし、知能と誠実性に次いで3番目に大きい予測因子だとしました。[出典: MacCann ほか 2020]
仕事の成果では、Joseph らの2015年のメタ分析が、自分で答える混合型のEQと上司評価の成果の関係は、能力や性格などを入れるとほぼ消える(β=−.02)と示しています。[出典: Joseph ほか 2015]
「どちらか一方が成功を左右する」と数字で言い切る話は、当サイトが読んだ研究のまとめからは支持されません。
EQは測れる?(課題で測る型と、自分で答える型)
EQを測る方法は、大きく2つに分かれます。正解のある課題に答える型と、質問紙に自分で答える型です。2つは別のものを見ていて、点を比べることはできません。
Brackett らの2006年の研究は、MSCEIT®に対応させて作った自己評価と、MSCEIT®の成績の関係を3つの調査で調べました。研究1の結果の要旨は、次のとおりです。[出典: Brackett ほか 2006]
「In Study 1, self-ratings and MSCEIT scores were not strongly correlated.」
研究2と研究3では、周りから見た社会的な有能さや、実際の場面での有能さを予測したのは、自己評価ではなく課題の成績でした。ただし、これは男性でだけ確かめられた結果です。
自分で答える型には、TEIQue(特性EIの質問紙)のような研究用・販売用の検査があります。平均や基準値を持てるのは、基準の集団を集めて作った検査だけです。TEIQueの作り手は、FAQで次のように書いています。[出典: London Psychometric Laboratory]
「We do not provide free access to national or international norms (which would allow you to establish how each participant stands in relation to a population).」
無料のネットのEQテストの結果に出る「偏差値」や「全受験者の中の位置」は、そのサイトに来て答えた人たちの中での位置です。2026年10月に調べた無料のテスト9件のうち、基準の集団(誰を・何人・いつ)を書いていたものは0件でした。設問を読めた7件は、いずれも自分の考えや行動を自分で答える形で、正解のある課題を出すものはありませんでした(当サイトの調べ)。
基準の集団を示さないテストの数字は、点としては出ても、位置を表すものとして読めません。点を見るときは、誰と比べた点なのかを先に確かめてください。
自分で答えるEQと性格(ビッグファイブ)の重なり
自分で答える型のEQは、性格の診断とかなり重なっています。van der Linden らは2017年に、142のデータ・36,268人のメタ分析で、性格の一般因子(ビッグファイブの全体に共通する部分)と、特性型のEQの重なりが大きく(r≈.85)、課題で測る型とは中くらい(r≈.28)だったと報告しています。[出典: van der Linden ほか 2017]
「The findings also suggest that the GFP is very similar, perhaps even synonymous, to trait EI.」
一方、Petrides らは2007年の274人の研究で、特性EIは性格の階層の低いところにある複合的な特徴だとしたうえで、ビッグファイブの影響を取り除いても、6つの基準(生活満足度、反すう、対処の仕方)のうち5つを追加で予測したと報告しています。[出典: Petrides ほか 2007]
Joseph らの2015年のメタ分析は、混合型の中身が、能力型EI、自己効力感、自己評価の成績、誠実性、情緒の安定、外向性、一般的な知能と重なる(重相関R=.79)と整理しました。仕事の成果との関係は、それらを入れると消えます。[出典: Joseph ほか 2015]
「mixed EI instruments assess a combination of ability EI and self-perceptions, in addition to personality and cognitive ability.」
3つを並べると、重なりが大きいことは研究者の間で一致しています。重なりの外に残る部分に意味があるかどうかは、見る成果によって評価が割れている、というのが当サイトの読み方です。
自分で答えるEQの診断の結果が、性格の診断の結果と似て出やすいのは、このためです。性格を回答から測りたいときは、5つの傾向を測る診断があります。
研究でわかっていること(仕事・幸福感・学業)
EQと仕事・幸福感・学業の関係は、相関で.1〜.4ほどで、測り方によって大きさが変わります(下の表の値から当サイトがまとめた範囲・当サイトの計算)。[出典: O’Boyle ほか 2011・Joseph ほか 2015・Joseph & Newman 2010・Sánchez-Álvarez ほか 2016・MacCann ほか 2020]
| 見る成果 | 関係の大きさ(測り方ごと) | 何件の研究か |
|---|---|---|
| 仕事の成果(上司などの評価) | 3つの流れとも補正後の相関が.24〜.30 | O’Boyle ら 2011 |
| 仕事の成果(混合型) | ρ=.29。能力・自己効力感・性格などを入れるとβ=−.02 | Joseph ら 2015 |
| 仕事の成果(課題で測る型) | 感情を使う仕事では正、使わない仕事では負 | Joseph & Newman 2010 |
| 主観的な幸福感 | 全体で.32。混合型の自己評価.38、能力型の自己評価.32、課題.22 | 25研究・77効果量・8,520人(Sánchez-Álvarez ら 2016) |
| 学業成績 | ρ=.20。課題.24、自己評価.12、混合.19 | 42,529人・1,246の効果量(MacCann ら 2020) |
[出典: O’Boyle ほか 2011・Joseph ほか 2015・Joseph & Newman 2010・Sánchez-Álvarez ほか 2016・MacCann ほか 2020]
仕事の成果で、課題で測る型の関係は一定していません。Joseph と Newman が2010年の論文で示したのは、次のような向きの違いです。
「EI positively predicts performance for high emotional labor jobs and negatively predicts performance for low emotional labor jobs」
学業では、課題で測る型の関係が、自己評価の型より大きく出ました。MacCann らは、EQが成績を上げるのか、成績のよい子のEQが伸びるのかという因果の向きについて、次のように注意を促しています。
「We note some limitations, including the lack of evidence for a causal direction.」
幸福感との関係は、仕事や学業より大きめに出ています。それでも、これは同時に測った値どうしの関係で、EQを上げれば幸福感が上がるという意味ではありません。
「EQが高い人・低い人の特徴」の読み方
「EQが高い人」「EQが低い人」の特徴を並べた記事は多くありますが、研究が測っているのは人の種類ではなく、気持ちをどう扱うかという働きです。4つの面ごとに、よく働いているときの場面を例で書きます。どれも当サイトが考えた例です。
自分の気持ちに気づく
朝から何となく落ち着かない日に、前の晩の返信を気にしているのだと思い当たります。「イライラ」と「がっかり」を言葉で分けられるので、人に説明するときも具体的に話せます。
相手の気持ちに気づく
会議で急に口数が減った人に気づきます。「大丈夫です」の声の調子が沈んでいれば、言葉のまま受け取らずに「何かあった?」と聞けます。文字だけのやり取りでも、返事がいつもより短ければ、様子の変化を考えます。
気持ちのわけを考える
同じ出来事でも、寝不足の日は腹が立ちやすいと知っています。楽しみな予定の前にうれしさと不安が一緒に出ても、不自然ではないと思えます。相手が急に不機嫌になったときは、その前に何があったかを順にたどります。
気持ちを整える
カッとなったとき、すぐには返信せずに間を置きます。落ち込んだ日に気分が上向くやり方(散歩、音楽、人と話す)をいくつか持っています。緊張している人がいれば、話題や話しかけ方を変えて場を和らげます。
人を「EQが低い」とひとまとめに呼ぶと、どの面の、どの場面の話かが消えてしまいます。「会議では相手の様子に気づけるが、疲れた日の返信は荒くなる」のように、面と場面に分けて話すほうが、本人にも周りにも伝わります。
EQは伸ばせる?
Mattingly と Kraiger は2019年に、感情知能を訓練で伸ばせるかを、発表された研究と未発表の研究あわせて58件でまとめました。要旨は、訓練の効果を次のように述べています。[出典: Mattingly & Kraiger 2019]
「The results showed a moderate positive effect for training, regardless of design.」
要旨によると、効果は学位論文より発表された研究のほうが大きく、参加者の性別や、EIの測り方(能力型と混合型)ではあまり変わりませんでした。
注意点があります。ここで上がったのは「EIの点」です。日常の行動や人間関係が変わったかどうかは、この要旨からは分かりません。自己評価型の点が上がることと、課題で測る力が上がることも、別々に確かめる必要があります。
研究で効果を確かめた方法とは言えませんが、ふだんの暮らしで試せることを、面ごとに1つずつ挙げます。当サイトの提案です。
- 自分の気持ちに気づく: 手帳に「いまの気持ち」を単語で1つ、1日1回だけ書きます。
- 相手の気持ちに気づく: 人と話した後に、相手が楽しそうだった場面を思い出し、何でそう見えたのかを考えます。
- 気持ちのわけを考える: 気分が大きく動いた日は、睡眠・空腹・疲れを振り返り、気持ちへの影響を書き出します。
- 気持ちを整える: 腹が立ったときは、返信の前に深呼吸を3回します。
気持ちのことで毎日がつらい状態が続いているときは、自分で試す前に、身近な人や専門の相談窓口に話してみてください。
当サイトのEQ診断(自分で答える24問)
当サイトのEQ診断は、自分で答える24問です。4つの面を「当てはまる側」「どちらとも」「当てはまらない側」の文字で並べ、そう出た理由を答えごとに見せます。点数は出さず、正解のある課題で測る力は測りません。
無料のEQテストを調べました(自社の調べ)
2026年10月に「eq診断 無料」「eqテスト 無料 正確」で検索して上位に出た11件を調べました。講習の案内1件と他社のテストを紹介するまとめ記事1件を除く9件のうち、合計の点を1つ出すものは5件(判定できなかったものが3件)、偏差値や順位を出すものは1件(判定できなかったものが4件)、基準の集団(誰を・何人・いつ)を書いていたものは0件でした。設問数は10〜48問で、参考文献を挙げていたものは5件、結果の一部にお金がかかるものは2件(判定できなかったものが3件)でした(当サイトの調べ)。
| 番号 | 合計の点を1つ出す | 偏差値・順位・全受験者の中の位置を出す | 基準の集団(誰を・何人・いつ)を書く | 自分で答える型だと書く | 結果を見るのに登録かメールが要る | 結果の一部にお金がかかる | 参考文献(論文)を挙げる | 設問数 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 判定不能 | 判定不能 | いいえ | いいえ | いいえ | 判定不能 | いいえ | 25 |
| 2 | はい | いいえ | いいえ | はい | はい | いいえ | はい | 24 |
| 3 | はい | 判定不能 | いいえ | いいえ | いいえ | いいえ | はい | 24 |
| 4 | はい | いいえ | いいえ | はい | いいえ | いいえ | いいえ | 15 |
| 5 | 判定不能 | 判定不能 | いいえ | はい | いいえ | はい | はい | 10 |
| 6 | はい | はい | いいえ | いいえ | 判定不能 | はい | はい | 30 |
| 7 | はい | いいえ | いいえ | いいえ | いいえ | いいえ | いいえ | 20 |
| 8 | いいえ | いいえ | いいえ | いいえ | いいえ | 判定不能 | はい | 48 |
| 9 | 判定不能 | 判定不能 | いいえ | いいえ | はい | 判定不能 | いいえ | 20 |
2026年10月・検索結果の並び順。サイト名は出していません。「いいえ」は、取得できた本文と、そこから辿れる下層ページに書かれていなかったという意味で、結果の画面(JavaScriptで描かれる部分)は見ていません。「判定不能」は、取得できた範囲では分からなかったものです。
偏差値や順位を出すもの1件のうち、基準の集団を書いていたものは0件でした。この数字から、基準の集団を示さないテストの「偏差値」や順位は、位置を表すものとして読めないことが分かります。
よくある質問
EQは何の略ですか?
emotional quotient(emotional intelligence quotient)の頭文字として使われる言い方です。研究では emotional intelligence(EI・感情知能)と書くことが多く、日本語では「心の知能指数」とも呼ばれます。
EQとIQどっちが大事?
何の成果を見るかで違います。学業成績では、感情知能は知能と誠実性に次いで3番目に大きい予測因子でした(MacCann ら 2020)。仕事では、自分で答える型のEQの関係は、能力や性格を入れると消えました(Joseph ら 2015)。どちらか一方で決まるという研究のまとめは、当サイトが読んだ範囲にはありません。[出典: MacCann ほか 2020・Joseph ほか 2015]
EQ診断は正確ですか?
無料のEQ診断の多くは自分で答える型で、あなたが自分をどう見ているかを表します。自己評価と課題の成績は強く一致しなかったと報告されています(Brackett ら 2006)。この解説で調べた無料のテストでは、設問を読めた7件がすべて自分で答える形でした。[出典: Brackett ほか 2006]
EQの平均値はいくつですか?
共通の平均はありません。基準の集団を集めて作った検査だけが、その検査の中での平均を持ちます。TEIQueの作り手も、国や地域の基準は無料では提供していないと書いています。[出典: London Psychometric Laboratory]
EQは数値化できますか?
課題型も自己評価型も、検査の中での点としては出せます。ただし2つは別のものを測っていて、点どうしを比べられません。研究では、2つの結果はあまり一致しませんでした(Brackett ら 2006、van der Linden ら 2017)。[出典: Brackett ほか 2006・van der Linden ほか 2017]
EQを上げる方法はありますか?
訓練でEIの点が中くらい上がるという研究のまとめがあります(58件・Mattingly と Kraiger 2019)。ふだんの暮らしで試せることは、「EQは伸ばせる?」の節にまとめました。[出典: Mattingly & Kraiger 2019]
EIとEQの違いは何ですか?
同じものを指す言い方です。研究では「EI」と書くことが多く、一般向けの本や記事では「EQ」の呼び名がよく使われます。
EQの結果で、何かの診断ができますか?
できません。気持ちのことで毎日がつらい状態が続いているときは、点数を探すより、身近な人や専門の相談窓口に話してみてください。
自分を知る別の物差し
自己理解の区画へ EQの点は出しませんが、性格の5つの傾向は回答から測れます。 回答から測る「性格の5つの傾向」へ気持ちの動き方に近い2つの傾向の解説と、EQと並べて語られるIQの解説を、次にまとめました。
出典
論文は抄録(要旨)を読んで書いています。本文は読んでいません。論文の数字は、抄録に書かれた範囲だけです。
- Salovey, P., & Mayer, J. D. (1990). Emotional Intelligence. Imagination, Cognition and Personality, 9(3), 185-211 https://doi.org/10.2190/DUGG-P24E-52WK-6CDG
- Mayer, J. D., Caruso, D. R., & Salovey, P. (2016). The Ability Model of Emotional Intelligence: Principles and Updates. Emotion Review, 8(4), 290-300 https://doi.org/10.1177/1754073916639667
- Mayer, J. D., Salovey, P., Caruso, D. R., & Sitarenios, G. (2003). Measuring emotional intelligence with the MSCEIT V2.0. Emotion, 3(1), 97-105 https://doi.org/10.1037/1528-3542.3.1.97
- Petrides, K. V., & Furnham, A. (2001). Trait emotional intelligence: psychometric investigation with reference to established trait taxonomies. European Journal of Personality, 15(6), 425-448 https://doi.org/10.1002/per.416
- Petrides, K. V., Pita, R., & Kokkinaki, F. (2007). The location of trait emotional intelligence in personality factor space. British Journal of Psychology, 98(2), 273-289 https://doi.org/10.1348/000712606X120618
- van der Linden, D., Pekaar, K. A., Bakker, A. B., Schermer, J. A., Vernon, P. A., Dunkel, C. S., & Petrides, K. V. (2017). Overlap between the general factor of personality and emotional intelligence: A meta-analysis. Psychological Bulletin, 143(1), 36-52 https://doi.org/10.1037/bul0000078
- Brackett, M. A., Rivers, S. E., Shiffman, S., Lerner, N., & Salovey, P. (2006). Relating emotional abilities to social functioning: A comparison of self-report and performance measures of emotional intelligence. Journal of Personality and Social Psychology, 91(4), 780-795 https://doi.org/10.1037/0022-3514.91.4.780
- O’Boyle, E. H., Humphrey, R. H., Pollack, J. M., & Hawver, T. H. (2011). The relation between emotional intelligence and job performance: A meta-analysis. Journal of Organizational Behavior, 32(5), 788-818 https://doi.org/10.1002/job.714
- Joseph, D. L., Jin, J., Newman, D. A., & O’Boyle, E. H. (2015). Why does self-reported emotional intelligence predict job performance? A meta-analytic investigation of mixed EI. Journal of Applied Psychology, 100(2), 298-342 https://doi.org/10.1037/a0037681
- Joseph, D. L., & Newman, D. A. (2010). Emotional intelligence: An integrative meta-analysis and cascading model. Journal of Applied Psychology, 95(1), 54-78 https://doi.org/10.1037/a0017286
- Sánchez-Álvarez, N., Extremera, N., & Fernández-Berrocal, P. (2016). The relation between emotional intelligence and subjective well-being: A meta-analytic investigation. The Journal of Positive Psychology, 11(3), 276-285 https://doi.org/10.1080/17439760.2015.1058968
- MacCann, C., Jiang, Y., Brown, L. E. R., & Double, K. S. (2020). Emotional intelligence predicts academic performance: A meta-analysis. Psychological Bulletin, 146(2), 150-186 https://doi.org/10.1037/bul0000219
- MacCann, C., Joseph, D. L., Newman, D. A., & Roberts, R. D. (2014). Emotional intelligence is a second-stratum factor of intelligence: Evidence from hierarchical and bifactor models. Emotion, 14(2), 358-374 https://doi.org/10.1037/a0034755
- Mattingly, V., & Kraiger, K. (2019). Can emotional intelligence be trained? A meta-analytical investigation. Human Resource Management Review, 29(2), 140-155 https://doi.org/10.1016/j.hrmr.2018.03.002
- 国立国会図書館サーチ「EQ~こころの知能指数」(ダニエル・ゴールマン著、土屋京子訳、講談社)の書誌(書誌を確認) https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002525971
- Goleman, D. (1995). Emotional Intelligence. Bantam Books(初版の年と出版社を Open Library で確認) https://openlibrary.org/works/OL1878267W
- London Psychometric Laboratory「FAQ」(TEIQue の作り手の利用条件の案内) https://psychometriclab.com/faq/
標準化された心理検査ではありません
診断ナビの診断は、公開されている心理尺度や理論を参考に当サイトが独自に設計した自己理解ツールです。回答内容に基づいて傾向を推定するもので、性格や能力を確定・証明するものではありません。学術的に標準化された心理検査とは異なります。
医療・臨床の検査ではありません
診断ナビの各診断は、医療行為・心理臨床上の検査・診断ではありません。心身の不調や疾患の有無を判定するものではなく、治療や受診の代わりにもなりません。